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闇の箱

* Novel List *

 

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『研修』

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――――『不思議の国のアリス』は、イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(筆名は[A])によって記された。彼はその作風や蒐集品から少女性愛者であるという説が根強い。12歳の少女に一目惚れして、その母親に偽装結婚を申込みながら娘を求め続ける男の物語である『[B]』を書いたウラジミール・ナボコフは、ドジソンのことをその主人公になぞらえて呼んでいたという。“アリスなら、ルイス・キャロルね。ナボコフのロリ...

『孕む』

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「あっ…がっ…ぐあぁ…はあ…はぁ…も、もう…だめぇ…です…」 女の性器からは、羊水と血に塗れた小さな頭が覗いていた。女にとっての一大事であり、神聖なという形容さえ相応しい行為、出産の真っ最中なのである。新しい生命が今まさに誕生しようとしている。しかし、「ほら、もっと頑張れ」 女の左足の側に付いた男が、そう言いながら、女の太股を思い切り叩いた。「いだぁーっ……はあっはっ…。はい…がんばり…ます…。はあーっ…」 男...

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