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闇の箱

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□ 『研修』 □

『研修』 08 リペア(9)

 男の肉棒に奉仕するのには、なかなか慣れなかった。
 お父様のおちんちんとはまるで違うそのモノがはじめて顔に近づいてきたときには、怖くてまともに見られなかった。逃げることは出来ず、せめてもと目を硬く瞑って顔を背けてしまうと、男に頬を叩かれた。髪を捕まれて正面を向かされ、ペニスに相対させられた。男の肉棒は赤黒く、亀頭を剥き出しにしてだらりと垂れ下がっていた。加齢のせいか経験の賜か、裸のままの少女の痴態をさんざん見たあとにもかかわらず、勃起してはいなかった。しかしその状態でも充分に長く、まさに象の鼻のようだった。本当の象の鼻のように自在に動くのではないかと少女は怯えたが、さすがにそれはなかった。男の手がペニスを摘んで持ち上げると、亀頭が少女の唇に触れた。少女は唇を固く結び、歯を食いしばって拒んだが、再び頬を叩かれ、痛みで緩んだところに突き込まれた。生温かくふにゃふにゃとしたその感触と、すえたような臭いが口の中一杯に広がった。陰毛が鼻先や唇をくすぐったのも、気持ち悪くてたまらなかった。とても奉仕などできるわけもなく、涙が溢れて止まらなかった。それでもしばらくそうしていると、口の中に押し込まれたペニスが硬度を増してきた。少女の気持ちはどうあれ、温もりと刺激を与えられたペニスの血管が浮き出るように太くなり、喜び勇んで盛んに血を送り込んでいるのが舌で感じられ、口の中で爆発するのかと思った。少女の涎がだらだらと垂れて床に溜まるほどの時間が経ち、不意にペニスが引き抜かれた。少女は俯いて咽せてしまったが、再び髪を捕まれて顔を上げさせられた。目の前にあったモノは、先ほどまでのだらんとした象の鼻ではなかった。今となってはそれも半勃ちの状態であったのだとわかるが、硬く屹立し、脈打つ血管が浮き出たそれは、まさしく肉棒と呼べるものだった。それが自分の口の中に収められていたとは思えなかった。改めてそれを突きつけられ、舐めろと命じられたときには、恐ろしくて歯の根が噛み合わなくなった。素直に従えずにいると、口の中に指を突っ込まれ、舌を引き出された。嘘をついた覚えもないのに、舌を引き抜かれるのかと思った。地獄であることは、間違いなかったけれど。それが最初だった。

 それから数週間しか経っていないと知らせたなら、少女は呆然とするかもしれない。色々なことがあった。思い出したくもないことばかりだった。気絶してばかりで全部を覚えているわけでもなくて、夢のなかのように断片的で、現実感がなかった。けれどもそれ以上に、ここに来る前のことこそ、すでに夢のように現実感がなかった。もしかすると、自分はずっと夢を見ていたのかもしれない。本当の私はずっとここでこうしていて、気絶したあとに都合の良い幸せな夢を見ていたのかもしれない。ならせめて今夜もあの夢が見たい。疲れ果てて泥のように眠りに落ちる時には、そんな風に自分を慰めることもあった。
 勿論、夢であるはずはなかった。男は事ある毎に、その幸せな夢の記憶を踏みにじるような言葉で少女を責めたから。そのことで、あの夢と今の自分が地続きであるのだとわかるのだった。皮肉なことに。

 そんな夢とも現ともつかないような長い日々を過ごして、少女は今では、自らすすんで奉仕できるようになった。男のズボンのチャックを降ろし、下着の合わせ目を掻き分けてペニスを引き出す。ペニスを持ち上げて尿道口にキスをして、亀頭を舌で舐め回しながら口に含む。唾液を垂らしながら喉奥まで飲み込み、咥内で舌を動かして血管や裏筋を探る。それらを躊躇なく自然に行えるようになった。
 いつにまにか、そうしていると落ち着くようになった。信じるものも確かなものもない少女の日々のなかで、男への奉仕だけが、決まって毎日行うものだったからだ。何をされるかわからない不安と、その日一日を乗り切れるかわからない恐怖のなかで、唯一それだけが毎日決まったことであり、自分から行うべきものだったからだ。

 最初はとにかく嫌で仕方なかった。無理矢理咥えさせられ、吐きそうになっては頭や胸や尻を軽く叩かれた。口に入れることに慣れてからも、促されるままにするだけだった。けれどもある日、叩かれる痛みと怖さに耐えられずに、積極的に自分から舐めたことがあった。昔を思い出して舌を使った。その日はもう叩かれなかった。次の日に同じようにしたらまた叩かれ、細かく注文を付けられた。その通りにできないとまた叩かれ、怒鳴られた。出来るまでやらされて、出来たら休憩をもらえた。次の日も同じだった。忘れているとまた叩かれ、罵倒された。そうやってひとつひとつ、男に奉仕することを覚え込まされた。
 しばらくして、男に叩かれる回数が減ってきたとき、不意に男の口から吐息が漏れ、脚が震えた。肉棒の裏筋を、舌を小刻みに動かして丁寧に舐めていた時だった。少女は一瞬戸惑い、止まってしまった。何か不味いことをしたのかと。すると男の手が頭に置かれた。叩かれるのかと怯えたが、続けるよう促されただけだった。叩かれはしなかった。男にとっては不覚のことだったが、それは少女が男からはじめて引き出した成果だった。その日はそのまま男を射精に導くことができて、少し早く休憩をもらえた。こういう風にすればいいのか、と少女は初めて思った。翌日、調子に乗って同じところばかり舐めていたら、また叩かれたのだが。
 それから少女は、男の反応を一回でも多く引き出せるように、奉仕に臨んだ。男の不意を突くような刺激を与えられるように努めるようになった。叩かれまいと従順に行うだけでなく、自分から積極的に考えて舐め、触れ、握り、吸った。その創意工夫の甲斐があって、男が声を漏らす機会は増えた。それは男にとっては不覚のことであるのか、悔しそうに声を噛み殺していた。その度に少女は、胸がすく思いだった。ささやかな意趣返しだった。そして、巧くできたと思うと、なんとなく嬉しくなった。
 男への奉仕は、少女が男に反抗するための唯一の手段となり、ささやかな達成感を得るための手段となった。巧く奉仕できて、男を気持ち良くさせられると、少女の気分も良くなった。そういう心の動きを重ねていった。

 少女が男に初めて抱かれたのは、そんな風に思い始めた頃だった。




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Date:2010/08/01
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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