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闇の箱

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□ 『研修』 □

『研修』 07 ユーズド(4)

 みくが売られたのは、主人が興味を失ったからである。

 みくが前に売り出され、前の主人に購われたのは、15歳になったばかりの夏だった。ここでは語ることはしないが、ありふれた不幸の為にお決まりの経路を辿って、みくは奴隷となった。

 みくの主人は、このオークションハウスの顧客としては、珍しくない嗜好の持ち主だった。奴隷の使用目的は、性行為を中心とした奉仕および娯楽としての調教。極端な未熟さを愛する幼児愛好家ではなかったが、熟練の奴隷の奉仕を享受するよりも、自分の好みに奴隷を仕込んでいくことに楽しみを覚える人だった。
 主人の下には、同年代の牝奴隷が何人もいた。いずれの牝も、第二次性徴が始まって少し経った頃、胸のふくらみや尻の肉付きなど、女性らしさの特徴を備え始めた歳の頃に売り出されたのを競り落とされてきていた。皆、その時まで処女であったのは言わずもがなである。高価で競り落とされ、館に連れ帰られてすぐに、主人の肉棒で貫かれ破瓜を迎えた。
 みくにとって幸いだったのは、何人もの“先輩”がいたことだった。単に今までの奴隷を手放さずに所有していたという訳ではなく、何人もの奴隷を同時に飼って、同時並行で調教を施すスタイルの人だったのだ。
 主人が去った後の寝台でみくが、強引に押し広げられ激しく擦り上げられた膣と、破られて肉片に変わった処女膜と、突き上げられた子宮から響いてくる痛みに堪えて泣いていたとき、優しく労ってくれたのが、その奴隷の先輩たちであった。

 余談になるが、奴隷の多頭飼いには、ハーレムづくりという単純な目的の他にも、調教を円滑に進められるという利点がある。
 ひとつは、技術的な面で効果が上がる。先輩の奴隷が新入りに奉仕の仕方を教え、主人の好みを伝え、優しく実践を促すことで、基本的な仕込みの手間を省ける。技術を比べ、褒めそやしてやることで、競争心や嫉妬心を煽り、相乗効果が出る。互いに工夫する中で、思いもかけぬ上達を見せる者が出てくるのは、嬉しい驚きである。
 そしてそれ以上に、表に出ない精神的な面において、多くの効果がある。
 例えば、今のみくのような破瓜の後や、痛みを伴う激しい責めの後に、身体的な治療や、精神的なケアを奴隷同士で行わせれば、次の調教を速やかに始めることができる。苛烈な調教によって、主人に憎しみや疑念を抱きかけても、それを愛情として捉える心の持ちようを諭されれば、それは感謝の念に変えることができる。そのように、奴隷としてやっていくための心構えは、同じ奴隷が一番正しく伝えることが出来るものである。そうして、奴隷としてのメンタルを身につけた者たちに囲まれて、何が正しいかどうあるべきかと諭され続ければ、次第に人間であった頃の常識は揺らぎ、奴隷として教化されていくのである。
 また、そもそもの話だが、奴隷同士で話が出来るということが、奴隷の精神の安定に大いに役立つのだ。確かに、外界から隔絶したところで飼育し、話ができる者が主人しかいないという状況は、主人への従順さを身に着けさせる。しかしそれがあまりにも長く続くと、依存度と閉塞感が高まり、次第に精神が不安定になってくるのである。乳飲み子と四六時中一緒にいて育児に没頭しなくてはならない母親は、ノイローゼになりやすいという。適切なだけの他者との交流が、人間には必要なのである。それを叶える意味でも、奴隷の多頭飼いは有効なのである。
 もちろん、デメリットもある。主人の時間は有限であり、ひとりの奴隷に手をかけている間、ほかの奴隷は嫉妬と悲しみを抱くことになる。贔屓だと感じさせるような振る舞いも度が過ぎれば、喧嘩も起こるだろう。主人に対する愛情ではなく憎しみが、他の奴隷に伝染しないとも限らない。ある意味では、ひとりだけ所有するよりも、主人は神経を使うことになる。
 しかし、多頭飼いをしている主人に言わせると、それらを勘案しても、奴隷同士でコミュニケーションを取らせること自体が、最も効果的な調教であるそうだ。話し合い助け合うことも、寵を取り合う争いも、すべては奴隷同士のなかで行われるものだからである。その行動の目的はひとつ、主人にいかによく仕え、寵を得るかということに尽きるからだ。
 やや飛躍するが、犬という動物を例に挙げよう。犬は家族という群れ全体を認識し、自分の序列や立場を弁える。しかし、犬の意識においては、人間と犬の区別がない為、餌をくれない者や、存在感がない者、躾に携わらなかった者を、自分よりも下位の序列だと判断するという。
 特に愛情を示された存在は、しばしば自分の序列や立場を見誤る。主人と奴隷が一対一で寵愛を受けていると、その愛情が、奴隷に対するものなのか、それとも人として対等に扱われているものなのかを誤解することがしばしばあるからである。その勘違いは、献身的な奉仕や愛情に結びつくこともあるかもしれないが、放置すれば大きな行き違いとなり、不幸を招くこととなる。そうならないためにも、奴隷としての立場を正しく認識させ、弁えさせることが、調教の第一歩であり肝なのである。奴隷同士の交流は、それがどのような感情に基づくものであれ、それを常に再確認させ、深い自覚を促すことになるのである。

 そのような意図を持つ主人に買われたので、みくは主人と、そして数人の仲間に迎えられて、奴隷としての生活を始めることとなった。
 奴隷仲間は皆、みくとよく似ていた。顔立ちもどことなく似ていたが、何より雰囲気や性格が似通っていた。好みがわかりやすい人だったのだ。実の姉妹よりも姉妹のような者たちもいた。裸になると、それはますます顕著になった。発育の具合はあれども、胸のかたちや柔らかさといった体つきも、よく似ていたのだった。買われてきた日の記念写真を見比べたら、見分けがつかないかもしれない。自分たちは選び抜かれて競り落とされてきたのだ、そう思うと少し誇らしくもあり、仲間とご主人様への情もいや増していった。
 年の頃は幅があり、買われた時期もまちまちだった。みくと同じ歳に買われて、既に数年を経たお姉さんがいた。みくが憧れた高校の制服を着ていたひとつ上の人がいた。中学の制服に袖を通せなかったという同い年の子がいた。みくの次に奴隷になってからの日が浅い子は、みくよりもひとつ年下だった。けれどもおっぱいはその子が一番大きく、その差は今でも埋まっていない。
 そんな仲間に助けられ、みくは少しずつ奴隷らしくなっていった。
 ご主人様の肉棒を膣に突き込まれる痛みがなくなると、締め付けることを覚えさせられた。歯を立てずにご主人様の分身を清めることができるようになると、ご褒美にクリトリスをきつくつまんでもらえて嬉しかったことを覚えている。シックスナインで初めて潮を吹いてしまったときは、おしっこだと思って恥ずかしかったし折檻を覚悟した。笑って許してもらえてほっとしたが、それで火が付いてしまったご主人様に、折檻よりも激しく攻められて死ぬ思いだった。初めてフェラチオだけでご主人様を満足させたとき、口の中に放たれた熱い精液がとても誇らしかった。青臭くて苦いだけだった精液が、美味しいと思えたのはその時からだ。
 性的な奉仕だけではなく、着飾って振る舞うことも覚えた。ひとりでは着られないようなドレスや着物の着方を覚え、その服にふさわしい振る舞いや作法を身に着けると、パーティに連れて行ってもらえた。ある時は逆に、みくたちの館にお客様をお招きして、ホステスを務めることもあった。人間であった頃にはとても手が出なかっただろう上等な生地のドレスに身を包み、奴隷の身でありながらお姫様のようなしゃべり方やお辞儀をするのは、皮肉なことだがとても楽しかった。尤も、宴の最後にはそのドレスは脱がされ、気取った話し方など忘れてしまうくらいに激しく攻められるのが常だったのだけれど。
 出かけた先で、ご主人様以外の方に初めて奉仕をすることになった。最初はとても辛かった。逸物を口元に突きつけられ、首輪が引かれて急かされても、なかなか舌を伸ばせなかった。痺れを切らした方に頭を押さえつけられ、喉の奥まで突き入れられ、思わず涙が出てきた。えずいたせいでもあるけれども、悲しかったからだ。一度口の中に入れてしまえば、諦めはついた。日頃の習慣で自然と、気持ちよくして差し上げるように務めることは出来たが、やはり悲しかった。そして、ご主人様の躾を疑われた時には、悔しさからも涙がこぼれた。逆にその時、あの人が私のご主人様なんだと冷静に思ったのを、みくは覚えている。
 口でそれなら、初めてご主人様以外のモノを胎内に受け入れた時はどうだったのか。悲しむ暇もなかった。その涙ながらのイラマチオをしている最中に、ドレスの裾を捲り上げられて、いきなり突き入れられたからだ。ただただ驚くばかりだった。突然のことでも、痛くはなかった。辛いイラマチオにも、みくの身体はしっかり反応していて、ガーターベルトまで垂れるほど愛液で濡れそぼっていたからだ。みくの心とは違い、みくの身体はしっかりと奴隷としての準備ができていた。痛くはなかったからか、妙に冷静であった。相手の顔も見えなかったが、いつも受け入れていたご主人様のモノと比べて細くて楽で、出し入れするリズムが違ったのが新鮮だったのを覚えている。それまではご主人様ひとりとしかしたことがなかったので、二本の肉棒を同時に身体の中に受け入れているのが不思議だったことも。

 そんな風に、奴隷としての日々を過ごすのにも慣れた頃に、ひとつの出来事があった。それは主人にとっては日常のことに過ぎなかったが、みくの心にはそこから少しずつ、影が落ちていった。




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Date:2009/10/12
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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