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闇の箱

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□ 『孕む』 □

『孕む』 05 瑠璃

「そういえば、今日は朝木さんはいらしてないんですね~」
 紺野が、煙草を吹かしながら言った。
 紺野は先ほどからしばらく休憩といった様子で、煙草と談笑に興じながら、あかねがいきむ姿を眺めている。しかし、休んでいる間もペニスから女が離れることはない。藤堂の連れてきたもえぎから、手や口で労るような調子の奉仕を受けているのである。
「朝木さんは、ちょっとお仕事の方でトラブルがあったそうで。朝木さんの瑠璃ちゃんだけは、ここにいますよ」
 藤堂が指で床をさす。
 あかねの顔を覗き込むようにしゃがんでいる藤堂の股の下には、少女がひとり潜り込んでいた。藤堂は瑠璃の顔を跨いで、肛門から睾丸までを舐めさせているのだった。
「残念ですねえ~。朝木さんの可能性もありますもんね~。その子の父親」
「そうですね。もちろん持ち主である黒井さんの可能性が一番高いですが、あの日の種付けショウには朝木さんもいらっしゃいましたからね」  
「瑠璃ちゃんはまだ当分妊娠できないからって、朝木さんあの時は張り切ってましたよね~」
「そうでしたね。あかねちゃんと朝木さんの子なら、きっと淫乱な牝になることでしょうね」
「いやいや、それはここにいる誰の子でも同じじゃないですか」
「ははは、それは間違いな…おっ…おう…。さすがだね、瑠璃ちゃん」
 藤堂が、股間から伝わってくる快感に、思わず言葉を詰まらせた。股の間に手を差し伸べ、自分に奉仕をしている瑠璃の顔を優しく撫でた。瑠璃は、しゃがみ込んでいる藤堂の股の下から、笑顔を浮かべてはきはきと答えた。
「んっ…ぷは…。ありがとうございます、藤堂様」
 その小柄な体躯を、あかねが縛り付けられている背の低いテーブルの下に滑り込ませて、瑠璃は藤堂の金玉とペニスを揉みほぐし、アナルを舐めていた。
 瑠璃の小さい手と唇で、ポイントを的確に押さえて力加減を心得た刺激を受けて、藤堂は満足だった。
「瑠璃ちゃんはしっかり仕込まれていますからねぇ」
「そうですね。ついこの間まで、精子が目に入っては、我慢できずに大泣きしていたのに。もうすっかり慣れたね」
「…はい」
 瑠璃は、数年前のことを持ち出され、顔を赤くした。

 瑠璃はこの場にいる女達のなかでも一番年若く、ようやく初潮が来るかという年齢である。だが牝奴隷としてのキャリアは9年を数え、最もベテランでもあった。
 瑠璃は、かつてグラビアアイドルとして名を馳せた女の元に産まれた。女は、芸能界で種を仕込まれて妊娠した。心当たりのある男に詰め寄ったが、事務所から手を回されて、引退を余儀なくされた。そして多額の慰謝料を得て、シングルマザーとなったのだ。
 しかし女は、華やかなスポットライトを浴びた者の常で、放蕩な生活に慣れてしまっていた。押し付けられた慰謝料をたちまち使い切り、さらに借金を重ねた。その返済のために、娘を売ることにしたのだった。
 元々、過ちの末の子供である。自らの腹を痛めて産んだ娘であろうとも、手放すのにためらいは見られなかったという。世間では、芸能人の娘の行方不明事件として、ひとしきり騒がれたので、ご記憶の方もおられるかもしれない。
 けれども実際には、闇社会へと娘を葬ったのは母親自身であった。ワイドショーに出て涙を零していた姿が演技だと知れれば、グラビアでは落ち目になっていた女だったが、女優に起用しようという話も出たかも知れない。
 しかし、その母親としてあるまじき行為のむくいか、娘を売った金だけでは足りず、まもなく母親自身もアジアの方へ渡ることになったとのことである。

 そのような経緯で、瑠璃は物心つくより前に、オークションに出品されることとなった。保育士役の牝奴隷に抱っこされて登場した舞台上でのアピールタイムは、今でも語りぐさになっている。
 それは保育園を模した小芝居であった。裸にスモック一枚をかぶった保育士役の牝奴隷が、瑠璃の前に「おもちゃ」を並べた。積み木、ブロック、クレヨン、タンバリン、おもちゃのラッパなどに続いて、当然のようにピンクローター、バイブレータ、アナルビーズなどが取り出された。
 瑠璃はその中から、ためらいなく細身のラバー製のバイブを手にとり、しゃぶりはじめたのである。にわかに会場はどよめきだった。おしゃぶりの代わりにペニスを舐めさせる。それは官能小説に散見される行為であるが、それに限りなく近い光景が目の前に展開されたのである。実はこれは主催者のお遊びで、予めそのバイブレーターにだけ、はちみつミルクを纏わせてあり、赤ん坊はそれを舐め取っていただけだった。だがその光景は、牝奴隷として将来有望である、という顧客達へのアピールを十二分に果たしたのだ。
 そんな珍品中の珍品であった瑠璃を、朝木は高額で落札した。酔狂な者が多く、母親の手に渡った金額の何十倍もの額、いや母親自身がアジアへと身売りした金額よりも遙かに高い値段になったという。 
 そうして瑠璃は、ママと呼ぶよりも長く朝木をごしゅじんさまと呼び、お遊戯をするかわりに奉仕を躾けられて育ってきた。離乳食の頃から精液を混ぜて育てたというのは、朝木の語りぐさになっていた。





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Date:2009/06/03
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Thema:官能小説
Janre:アダルト

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